こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
唇や耳に青黒いふくらみを見つけて「これって何だろう?」と不安に感じたことはありませんか?それはもしかしたら「静脈湖」と呼ばれるものかもしれません。静脈湖は、皮膚や粘膜の表面近くに拡張した静脈が透けて見える良性の病変で、青黒い小さなふくらみとしてとして現れます。良性病変である静脈湖も、見た目が皮膚がんに似ることがあり、悪性のメラノーマや他の血管腫などとの鑑別が非常に重要となるため、専門医の診断が大切とされています。心配なふくらみを見つけたら、自己判断せず、必ず皮膚科・形成外科でダーモスコピーや病理検査などの専門的な診断を受けるようにしましょう。
本日は、静脈湖について、形成外科専門医の山田淳生医師が解説していきます。
静脈湖とは
静脈湖は、皮膚や粘膜の表面近くに拡張した静脈が透けて見える状態で、青黒い小さなふくらみとして現れます。
特に 唇・耳たぶ・顔面 など日光の影響を受けやすい部位に多くみられます。
基本的には良性ですが、見た目の問題や出血のリスクから治療を希望される方も少なくありません。
主な症状
- 青紫〜黒っぽい小さな結節
- 柔らかく、軽く押すと血液が引いて色が薄くなる
- 通常は痛みやかゆみはない
- 出血することはまれだが、外傷で破れることもある
- 見た目が気になりやすい(特に唇)
原因
- 長年の 紫外線曝露(血管壁の変化)
- 加齢による血管の弾力低下
- 血流うっ滞や外傷の影響
→ 主に 中高年以降に多い のが特徴です。
診断
- 見た目や圧迫で色が変化することで診断可能
- 似て見える疾患(メラノーマ・血管腫)との鑑別が重要
- 必要に応じて 皮膚科・形成外科でダーモスコピーや病理検査 を行うこともあります
治療法
静脈湖は良性なので、治療を必ずしも必要としません。
ただし「見た目を改善したい」「繰り返し出血する」場合は治療を検討します。
治療の選択肢
- レーザー治療(Nd:YAGレーザー、ダイレーザーなど)
血管を選択的に凝固させ、色を薄くする - 外科的切除
小さな結節をくり抜き、根治を目指す方法 - 硬化療法
薬剤を注入して血管を閉塞させる(あまり一般的ではない)
↓
ダウンタイム・リスク
- レーザー後は赤み・腫れ・かさぶた(1〜2週間程度)
- 切除の場合は縫合が必要で、小さな傷あとが残ることもある
- 再発の可能性あり(特にレーザー治療)
よくある質問(Q&A)
静脈湖はがんではないですか?
A. 良性病変です。ただし見た目が皮膚がんに似ることがあり、専門医の診断が大切です。
放っておいても大丈夫ですか?
A. 健康上の問題はありません。ただし出血リスクや審美的な問題で治療を希望される方が多いです。
治療は痛いですか?
A. レーザーは局所麻酔なしで可能な場合もあり、チクっとした刺激程度です。切除の場合は局所麻酔を使用します。
1回で治りますか?
A. 小さいものであれば1回で改善することが多いですが、大きさや部位によっては複数回のレーザー治療が必要な場合もあります。
まとめ
静脈湖は 良性の血管病変 ですが、見た目や生活への影響から治療を希望される方も少なくありません。
当院では、レーザー治療や切除術など、傷あとや仕上がりに配慮した治療法をご提案しています。
「青黒いふくらみが気になる」「レーザーで改善できるか知りたい」など、お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。
山田医師のご紹介ページはこちら:https://www.ochanomizubiyou.com/staff.html