「まだ若いのに目の下のクマが気になる…」そう悩んでいる20代・30代の方は意外と多いのではないでしょうか?
目の下のクマは、疲れた印象や老けた印象を与えがちです。実は、当院でも20代・30代の患者様が全体の約4割を占めており、美容医療へのハードルが下がっていることも背景にあります。
目の下のクマ治療はアンチエイジングのイメージが強いかもしれませんが、若い世代でも多くの悩みを抱えています。今回は、特に20代・30代の方に推奨される3つのクマ治療法について、その特徴や適応、ダウンタイムなどを詳しく解説していきます。
【目の下のクマの種類をチェック!】
治療法を選ぶ前に、ご自身のクマがどのタイプかを知ることが大切です。クマは主に3種類に分けられます。
・影クマ(黒クマ)
目の下の脂肪の突出によって影ができ、たるんで見えるクマです。最も悩まれている方が多いタイプですが、単独で現れることは少なく、他のクマと合併していることが多いです。
• 青クマ
皮膚から筋肉が透けて見え、青っぽく見えるクマです。目の下の皮膚は非常に薄く、その下の脂肪組織も薄い、あるいは存在しないため、筋肉の色が透けやすいです。
茶クマ
目の下を慢性的に擦る習慣(メイクを隠す、アレルギーなど)や色素沈着によって、茶色く見えるクマです。
経結膜脱脂術だけでは青クマや茶クマは改善しないため、症状に合わせて適切な治療法を選ぶ必要があります。
【20代・30代に推奨される主なクマ治療3選】
20代・30代の方のクマ治療で主に検討されるのは、以下の3つの方法です。
1. 経結膜脱脂術(シンプルなクマ取り)
最もシンプルで手軽な治療法です。
• 治療内容:下まぶたの裏側(結膜側)からアプローチし、目の下のたるみの原因となっている余分な脂肪を取り除く手術です。
• 適応:主に影クマが気になる方、特に20代前半など、へこみが少なく、脂肪の突出が主な原因の場合に効果的です。
• メリット:
◦ 手術時間が約30分と短い。
◦ 予算を抑えられ、ダウンタイムも比較的短い。
◦ 目の下の脂肪がへこむことで、スッキリとした印象になり、涙袋がよりくっきり見えるようになることもあります。
• デメリット:青クマや茶クマは改善しません。脂肪を取るだけなので、場合によってはへこみ感が気になることもあり、後から脂肪注入が必要になるケースもあります。
• 費用目安:当院ではモニター価格を含め、およそ10万円~30万円程度。
• ダウンタイム:手術翌日~翌々日が腫れのピークですが、1週間程度で薄い黄色になり、メイクで隠せる程度になります。
2. 脱脂+脂肪注入(クマ取りフルコース)
当院では20代・30代で最も割合が高い治療法です。
• 治療内容:目の下の突出した脂肪を取り除く「脱脂術」に加え、採取したご自身の脂肪を、へこみや青クマが気になる部分に注入する治療法です。
• 適応:影クマだけでなく、へこみ(特に頬のやつれ)や青クマも気になる方に特に推奨されます。頬のやつれがあると、目の下の脂肪がより目立つため、注入によって全体を滑らかにします。
• 青クマへの効果:皮膚と筋肉の間に脂肪を注入することで、筋肉が透けて見えにくくなり、青みが改善されます。
• 脂肪注入の種類:目の下の薄い皮膚の直下に入れるため、しこりにならないよう「ナノリッチ」や「マイクロコンデンスリッチ」と呼ばれる、細かく砕いた脂肪を注入します。注入した脂肪の一部(約半分程度)は吸収されますが、徐々に定着し肌の色合いも改善されることが期待できます。
• ダウンタイム:脱脂術単独の場合と同様に、翌日~翌々日が腫れのピーク。1週間後には薄い黄色になり、メイクで隠せる程度になります。脂肪注入によりややむくんだ感じが残ることがありますが、周りから見て不自然ではないレベルであることが多いです。術後3ヶ月で完成形と考えられます。
• 費用目安:脱脂術単独より高くなる傾向にあります(具体的な金額は記載なし)。
3. 裏ハムラ
近年注目され、当院でも採用が増えている治療法です。
• 治療内容:目の下の脂肪を取り除くのではなく、突出している脂肪をへこんでいる部分に移動させて固定することで、目の下の出っ張りとへこみの両方を改善し、滑らかな仕上がりにする手術です。目の下の脂肪を少量トリミングすることもあります。
• 適応:へこみがそれほど強くない方、頬のやつれがない方、青クマがそれほど目立たない方に適しています。また、他の部位からの脂肪吸引を避けたい方にも選択肢となります。
• メリット:脂肪の移動による治療のため、脂肪注入のように「注入した脂肪が吸収されてなくなる」というリスクが少ない分、安定感があると考えられています。脱脂術単独に比べ、より滑らかな仕上がりが期待できます。
• デメリット:比較的新しい手術で、他の手術に比べて難易度が高いとされています。また、固定した脂肪が時間とともに緩む可能性もゼロではありません。青クマがかなり強い場合は、脂肪注入の方が色味改善の効果が見込めます。
• ダウンタイム:脱脂+脂肪注入と大きな差はなく、シンプルな脱脂術よりは長くなる傾向があります。術後1~2日が腫れのピークですが、1週間程度でメイクで隠せる程度になります。
「表ハムラ(切開ハムラ)」は、まつ毛の際から目尻まで皮膚を切開し、たるみやシワを改善しながら脂肪を移動させる方法です。しかし、20代・30代の方にはほとんど使用されません。
その理由は、この年代では目の下のシワが少ないことがほとんどだからです。例外として、アトピーなどで慢性的に目を擦る癖がある方、30代後半でシワが目立つ方、または皮膚が薄くシワが出やすい白人の方など、ごく一部の方に検討されることがあります。
【まとめ】
20代・30代の目の下のクマ治療は、経結膜脱脂術、脱脂+脂肪注入、裏ハムラの3つが主な選択肢となります。
ご自身のクマの種類(影クマ、青クマ、茶クマ)やへこみの程度、頬のやつれの有無などによって最適な治療法は異なります。当院では、患者様一人ひとりの状態やご希望に合わせて、最適な治療プランをご提案しています。
まずは、専門医によるカウンセリングでご自身のクマの状態を正確に診断し、どの治療法が適しているか相談してみましょう。
くまとりについて、詳しくはこちらをご覧ください:https://www.ochanomizubiyou.com/surgery/kuma.html