こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
今回は、多くのご相談をいただく、「他院でのクマ治療後の修正」についてご説明いたします。
近年、クマ治療は非常に身近なものとなり、多くの方がその効果を実感されています。しかし、ブームが一周した今、「もっと良くしたい」「期待した効果が得られなかった」といった理由で、他院でのクマ治療後の修正を希望される方が増えてきています。
今回の記事では、このクマ治療後の他院修正について、その難しさやよくある症例、そして当院でのアプローチについて詳しく解説していきます。
クマ治療後の修正手術は、初回よりも難易度が高い?
まず、大前提として知っておいていただきたいのは、クマ治療後の修正手術は、初回の治療に比べて難易度が高くなるということです。 なぜなら、前回の手術でどのような処置がなされたのか、中の組織がどう変化しているのかが、新たなクリニックでは読み取りにくいからです。癒着や瘢痕なども考慮する必要があり、より慎重な判断と技術が求められます。
クマ取り(脱脂)後のよくある修正パターン
クマ取り手術後に修正を希望される方で、特によく見られるのは以下のケースです。
• へこみや影感が気になる
◦ これは最も一般的な修正理由です。クマ取りによって脂肪が除去された結果、目の下に新たなへこみや影が生じてしまうことがあります。
◦ この場合、基本的には脂肪注入による修正が推奨されます。すでに脂肪がない状態なので、脂肪を移動させることは難しいため、追加でボリュームを補う形になります。
• シワが気になる
◦ クマ取り後に目の下の皮膚がへこむことで、シワが目立つようになることがあります。特に10年以上の時間が経過した方や、40代以上の方によく見られます。
◦ 軽めのシワであれば、レーザー治療(タイトニングレーザー、HIFUシャワー、RF高周波レーザーなど)で皮膚の引き締めを図ります。
◦ 深く刻まれたシワの場合、50代〜60代の方で皮膚が柔らかくシワが深い場合は、レーザー治療を何度も繰り返すよりも余剰皮膚切除(眼瞼皮膚削除術)の方が手っ取り早く、効果的な場合があります。
「裏ハムラ」後の修正が増加中!その背景と問題点
近年、特に目立ってきているのが裏ハムラ法(経結膜的眼窩脂肪移動術)の修正です。裏ハムラは本来、クマ取りに比べてへこみがなだらかになるとされていますが、一定程度へこむことはあり得ます。また、クリニックによって手術方法が異なり、脂肪をしっかり取るクリニックもあれば、ほとんど取らないクリニックもあります。
裏ハムラ後の修正でよくあるパターンは以下の通りです。
• 術後のへこみが気になる
◦ 脂肪を取るタイプの裏ハムラを行った場合、クマ取りと同様に術後のへこみが気になることがあります。
• シワが気になる
◦ 裏ハムラによって目の下がわずかにへこむことで、シワが目立つことがあります。
• まだ膨らみが残っている(クマが残っている)
◦ これは、脂肪をあまり取らないタイプの裏ハムラを行った場合や、脂肪の切除・移動が不十分だった場合に起こり得ます。また、元々の目の下の形状に限界があった可能性もあります。
◦ 脂肪が残っていたり、へこみが埋まりきらなかったりして、「結局あまり変わっていない」と感じる方もいらっしゃいます。
【症例解説】裏ハムラ修正で「変わらない」を「なめらか」へ
今回ご紹介するのは、30代の女性の裏ハムラ後の修正症例です。
こちらの患者様は、裏ハムラばかり行っている他院で手術を受けたものの、「あまり変化がなかった」という主訴で当院にいらっしゃいました。数年前に手術を受けられていたため、傷口の癒着や瘢痕は落ち着いている状態でした。
【術前のお写真からわかること】
術前のお写真を見ると、確かにまだクマが残っていることが一目でわかります。
• へこみの範囲が広い:元々、目の下のへこみの範囲が広かったと思われます。
• ティアトラフのへこみが深い:目元のティアトラフ(目頭の下から斜めに走る溝)部分のへこみも、元々深かった可能性があります。そのため、脂肪を移動させてもへこみが残る状況でした。
• 脂肪の突出も疑われる:目の下のクマのすぐ下部分が影になり、さらにその下には脂肪があるように見えました。これは、前の裏ハムラ手術で眼窩脂肪の移動や固定がやや緩く、まだ脂肪が浮き出てしまっている可能性も考えられました。
【当院での修正アプローチ】
こちらの患者様の場合、「裏ハムラで変化がなかったのであれば、一度そこに固定された脂肪をリセットするべき」という方針で治療を進めました。
1. 既存の眼窩脂肪の除去(脱脂):前回の裏ハムラで移動・固定された脂肪を一度取り除きました。
2. 脂肪注入:そして、自家脂肪を注入することで、目の下全体をなめらかに整えました。へこみが広い範囲に及ぶ場合、脂肪を除去した上で注入する方が効率的に平坦化を図れることが多いです。
3. 頬のへこみも改善:さらに、頬のへこみにも脂肪注入を加えました。これにより、チークトップの位置が高くなり、頬がふっくらとして若々しい印象に変わりました。
【術後半年のお写真からわかる変化】 術後半年が経過したお写真では、目の下の部分が非常に滑らかになっているのがわかります。
• へこみの範囲が大幅に狭くなった:以前に比べてへこみの範囲がかなり狭くなりました。
• 出っ張りとへこみが整った:斜めから見ても、目の下のへこみや出っ張りがきれいに整えられています。
• 若々しい印象に:頬のふくらみも加わり、クマが改善されただけでなく、お顔全体が若々しい印象になりました。
修正手術を成功させるために:担当医選びの重要性
他院修正は、初回のクマ治療よりも複雑で難易度が高い手術です。前述の通り、以前の手術内容が不明であること、個々のクリニックで手術のアプローチが異なること、そして内部の組織の状態が読み取りにくいことなどが、その理由として挙げられます。
そのため、修正手術を検討されている場合は、クマ治療専門で数多くの症例を手掛けているクリニックを選ぶことが非常に重要です。当院では、こうした他院修正の症例を数多く受け付けております。
もし、以前のクマ治療でご満足いただけなかったり、新たな気になる症状が出てきたりした場合は、一人で悩まずにぜひ一度ご相談ください。専門的な視点から、最適な修正プランをご提案させていただきます。
このブログ記事が、クマ治療後の修正でお悩みの方の一助となれば幸いです。
くまとりについて、詳しくはこちらをご覧ください:https://www.ochanomizubiyou.com/surgery/kuma.html