こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
今回は、美容業界で常に話題となる「目の下のクマ」について、その治療法を徹底的に解説する完全攻略ガイドをお届けします。
「結局どうすればいいの?」「リスクが怖い」「やらない方がいいんじゃない?」といった不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、当院で行っているクマ治療である「脱脂術(クマ取り)」「クマ取り脂肪注入」「裏ハムラ法」「表ハムラ法」の4種類について、それぞれの違い、施術方法、効果、注意点、リスク、そして最適な選択肢を、詳しくお話ししていきます。
1. クマ取り(経結膜脱脂術)
クマ取りは、目の下のたるみの原因となる脂肪を物理的に取り除く手術です。
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手術内容
目の結膜(まぶたの裏側)を1〜2cm程度切開し、出っ張っている脂肪を取り除きます。手術時間は約30分と比較的短時間で終わる簡易な手術です。
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ダウンタイム
他のクマ治療と比較して最も短い傾向にあります。術後翌日〜翌々日が腫れのピークですが、約1週間で薄黄色になり、女性であればメイクで十分に隠せる程度に落ち着くことが多いです。
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リスク
- 凹みすぎ: 脂肪を取りすぎた場合に起こる可能性があり、ヒアルロン酸や脂肪注入で補うことが可能です。
- 再発: 脂肪の取り方が少ない場合に再発の可能性があります。
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おすすめな人
目の下のたるみがしっかり出ており、物理的に脂肪を取り除きたい方におすすめです。特に、ほっぺたのやつれがそれほどない方は、クマ取りだけでもスッキリすることが多いです。
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おすすめの年代
40代半ばくらいまでが目安です。50代以上になると、脂肪を取った後に皮膚のたるみによってシワができやすくなるため、他の治療法が推奨される場合があります。
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メリット・デメリット
- メリット: 物理的に脂肪を除去するため、たるみが確実に改善され凹みます。手軽に受けられる手術です。
- デメリット: 凹みすぎや再発のリスクがありますが、これらは後から補修可能な場合が多いです。
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症例
30代後半の方で、下まぶたの脂肪の出っ張りが主な悩みで凹みが少ないケースでは、クマ取りのみでスッキリと改善されています。20代前半の方では、術後に目のすぐ下が凹むことで涙袋が目立つようになり、喜ばれるケースも多いです。
2. クマ取り脂肪注入
クマ取り脂肪注入は、クマ取りに加えて、へこみが目立つ部位(主にほっぺた)に自身の脂肪を注入することで、より自然でなだらかな仕上がりを目指す治療です。
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手術内容
クマ取りで目の下の脂肪を取り除いた後、その下のほっぺたの凹みが目立つ部分に脂肪を注入します。目元にも少し注入することがありますが、基本的にはほっぺたがメインです。
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ダウンタイム
クマ取り単体よりも少し長くなる傾向があります。翌日〜翌々日がピークで腫れが生じますが、1〜2週間程度で薄黄色になり、メイクで隠せる程度に落ち着きます。まれに血管に当たり青タンができると、2週間以上かかることもあります。
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リスク
- クマ取りと同様に凹みすぎや再発のリスクはありますが、脂肪注入を行うことで凹みすぎのリスクが軽減されます。
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脂肪注入特有のリスク
- くっつきすぎ: 注入した脂肪が定着しすぎると、ほっぺたが不自然に膨らむ可能性があります。
- 定着率: 注入した脂肪がどれだけ残るか(定着するか)は個人差があります。平均的には約50%が定着すると言われています。高齢の方や喫煙者、目をこすりやすい方は定着率が低い傾向にあり、場合によっては術後3〜6ヶ月を目安に再注入を検討することもあります。
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おすすめな人
目の下の出っ張りに加えて、その下のほっぺたにやつれ(凹み)がある方におすすめです。目の下の凹みをなだらかにし、ほっぺたをふっくらさせることで、顔全体の輪郭改善にもつながります。
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メリット・デメリット
- メリット: 目の下のクマだけでなく、顔全体の輪郭改善に繋がり、肌のトーンも明るく見えることがあります。
- デメリット: クマ取りと脂肪注入の両方のリスクを伴います。
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症例
目の下の出っ張りとほっぺたの凹みが典型的なケースで、術後には出っ張りが凹み、ほっぺたがふっくらすることで、輪郭が改善され、光の当たり具合によって肌の色合いも良く見えます。
3. 裏ハムラ(経結膜的眼窩脂肪移動術)
裏ハムラは、目の下のたるみの原因となる脂肪を移動させ、へこんだ部分に再配置する手術です。
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手術内容
クマ取りと同様に結膜を切開しますが、脂肪を完全に取り除くのではなく、余分な脂肪を骨の縁の凹んでいる部分に移動させて固定します。これにより、脂肪の出っ張りと目のすぐ下のへこみを同時に改善することを目指します。
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ダウンタイム
骨の縁までアプローチするため、クマ取りよりは長くなりますが、クマ取り脂肪注入と大きな差はなく、約1〜2週間で薄黄色に落ち着くことが多いです。
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リスク
脂肪の調整によっては凹みが気になる場合がありますが、クマ取りほど凹みにくい傾向にあります。
- 再発のリスクもあります。
- ほっぺたのやつれまでは脂肪を移動できないため、ほっぺたの凹みが強い場合は別途ヒアルロン酸や脂肪注入が必要になることがあります。
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おすすめな人
出っ張りも凹みも比較的軽度な方におすすめです。また、50代以降で皮膚を切開することに抵抗がある方にも選択肢となることがあります。
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メリット・デメリット
- メリット: 目の下の出っ張りとへこみを同時に改善でき、脂肪注入なしで対応できる可能性があります。クマ取りに比べて、よりなだらかな仕上がりになる傾向があります。
- デメリット: ほっぺたの広範囲の凹みまでは対応できません。
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症例
目の下の出っ張りと凹みがあるものの、眼輪筋靭帯の食い込みが少ない軽度なケースで綺麗に改善された例や、50代前半の方でシワができる可能性を説明したもののシワも少なく済んだ例があります。
4. 表ハムラ(下眼瞼形成術)
表ハムラは、クマ治療の中で最も広範囲にアプローチする手術であり、目の下のたるみ、脂肪の出っ張り、へこみ、そしてシワのすべてを同時に改善できる可能性があります。
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手術内容
まつげの際を切開し、皮膚を引っ張り上げながら、出っ張っている脂肪を凹んだ部分に移動させて固定します。これにより、皮膚のたるみ(シワ)も同時に改善します。
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ダウンタイム
術後2〜3日が腫れのピークです。約1週間で抜糸が必要となり、その後も多少の腫れが続く可能性があるため、1〜2週間程度を目安とします。クマ取りに比べると長いですが、クマ取り脂肪注入と大きく変わらないこともあります。抜糸の有無が大きな違いとなります。
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リスク
凹みや再発のリスクは他の治療と同様にあります。
- 表ハムラ特有のリスク:
- アッカンベー状態(下まぶたの外反): 皮膚を引っ張りすぎたり、切除しすぎたりすることが原因とされます。術後1週間程度の初期段階で見られることがありますが、多くの場合、1〜3ヶ月で自然に改善することが多いです。
- 表ハムラ特有のリスク:
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おすすめな人
50代以上の方で、クマに加え、目の下の皮膚のたるみやシワが目立つ方に最も適しています。若い方でも、皮膚のハリが少ない場合には必要となることがあります。
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メリット・デメリット
- メリット: シワ治療、脂肪の出っ張り治療、へこみ治療を一度の手術でまとめて行える点が最大のメリットです。
- デメリット: 他の治療に比べてダウンタイムが長くなる傾向があり、手加減する工程が多いため、アッカンベー状態や凹み、再発のリスクが多少高まります。裏ハムラと同様に、ほっぺたのやつれ(凹み)までは対応できないため、別途ヒアルロン酸や脂肪注入が必要となる場合があります。
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症例
シワが多く、出っ張りとへこみも強い典型的なケース(60代)で、術後1ヶ月でシワ、出っ張り、へこみがすべて改善された例があります。比較的若い40代半ばの方でも、皮膚のたるみがある場合に表ハムラが選択され、術後3ヶ月で皮膚がピンと張った状態に改善された例も紹介されています。
クマ取り脱脂術と裏ハムラの比較論争
美容医療業界では、クマ取り脱脂術と裏ハムラのどちらが良いかという論争が専門家の間でも続いており、その違いが分かりにくいと感じる方も少なくありません。
確かに、裏ハムラの方が、脂肪の再配置を行うことでへこみ部分をよりなだらかに改善できるという点はあります。しかし、患者さんからすると、目の下の手術は「ブラックボックス」のように何がされているか見えにくい部分があり、実際に「裏ハムラではなかった」といった話が聞かれる可能性も指摘されています。
正直なところ、クマ取りと裏ハムラの間には、劇的な仕上がりの差は「そこまでない」
というのが吉井医師の見解です。
選択のポイントとしては、以下の点が挙げられます。
- 手軽さや費用を重視し、「とにかくクマをサクッと改善してスッキリしたい」という方には、クマ取り脱脂術で十分に満足できるでしょう。
- 「お金がかかっても、ダウンタイムをかけてでも、より丁寧にしっかり治療したい」という希望があり、よりなだらかな仕上がりを求める方は、裏ハムラを検討してみるのも良いでしょう。
最終的には、患者さんご自身のクマの状態や、どこまで改善したいかというご要望、ダウンタイムや費用に対する許容度によって、最適な治療法は異なってきます。
ぜひ一度カウンセリングにお越しくださいませ!
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日付: 2025年8月19日 カテゴリ:形成外科手術