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【医師解説】脱脂・裏ハムラ後の「慢性的な痛み」…その原因と解決策

こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
目の下のクマ治療として広く行われている「経結膜脱脂術(脱脂)」や「裏ハムラ法」。これらは非常に効果的な治療法であり、多くの方が明るい目元を取り戻されています。

しかし、稀に「術後に慢性的な痛みが続く」というお悩みを抱える方がいらっしゃいます。SNS上でも、同様の悩みを吐露されているケースが見受けられます。

通常、術後に目を強く動かした際などに感じる軽い違和感や痛みは、時間の経過(3ヶ月~1年程度)とともに自然に消失することがほとんどです。しかし、中には半年以上経っても日常生活に支障が出るレベルの痛みが続くケースがあります。

今回は、なぜそのような慢性的な痛みが起こるのか、その原因と美容外科的な対応策について、医師の視点で解説します。


術後の痛みが続く「2つの主な原因」

まず前提として、脱脂や裏ハムラ法で操作する領域には、痛みを感じるような太く重要な神経は走行していません。そのため、「神経を傷つけたこと」が痛みの主原因である可能性は低いと考えられています。

痛みのメカニズムは完全には解明されていませんが、現時点では主に以下の2つの要因が考えられます。

  1. 物理的な要因:脂肪除去による空洞化とテンション
  2. 心理的な要因:感覚の鋭敏化(醜形恐怖の延長)

原因1:物理的な空洞化によるテンション(張り)

クマの原因となっている「眼窩脂肪」を取り除く際、脂肪をごっそりと抜きすぎてしまうと、その部分に空洞が生じます。

眼球の底には筋基盤(筋膜のような組織)があり、その下に脂肪が存在してクッションの役割を果たしています。
脂肪を取りすぎると、眼球が直接この筋基盤のような部分に乗っかる形となり、周囲の組織に過度なテンション(張り)がかかってしまう可能性があります。

この組織への持続的なテンションが、鈍い痛みや奥の方の違和感として感じられている可能性が考えられます。

原因2:心理的な影響(感覚の過敏化)

もう一つの要因は、心理的な側面です。これは決して「気のせい」というわけではなく、痛みにフォーカスしすぎてしまう脳の働きが関係しています。

  • 「また痛くなるのではないか」という予期不安
  • ふとした瞬間の痛みに過剰に反応してしまう
  • 痛みが気になり、常に患部を意識してしまう

このように感覚が研ぎ澄まされることで、脳が痛みを強く認識してしまい、負のスパイラルに陥ってしまうことがあります。これは、自分の容姿や状態に極端に悩んでしまう「醜形恐怖症(しゅうけいきょうふしょう)」の一種、あるいはその延長線上にある状態とも考えられます。


慢性疼痛への美容外科的アプローチ:修正手術

もし、痛みの原因が前者の「物理的な空洞化」にあると推測される場合、美容外科的に提案できる治療法は、「空洞を埋めて元の状態に近づける」ことです。

単にへこみを埋めるためのヒアルロン酸注入(浅い層への注入)では、深部のテンションは解消されないため、痛みへの効果は限定的です。そこで当院では、以下の方法を検討します。

真皮脂肪弁(しんぴしぼうべん)移植

お尻などから採取した「皮膚(真皮)と脂肪の塊」を、目の下の空洞部分に移植する方法です。
脂肪だけの注入とは異なり、真皮が付いているためある程度の硬さと弾力が保たれ、しっかりとしたクッションとして機能することが期待できます。これにより、眼球の重みによる組織へのテンションを分散させます。

【治療の難しさと限界について】
この修正手術は、顔面神経麻痺の再建などで行われるような非常に難易度の高い手術です。また、以下のリスクや限界も伴います。

  • 移植した組織が時間とともに萎縮し、再びへこみが出る可能性がある
  • 痛みの原因が「心理的要因」主体だった場合、手術をしても痛みが改善しない(満足が得られない)リスクがある

そのため、この修正手術を積極的に引き受けるクリニックは非常に少ないのが現状です。

患者様ご自身でできる対処法

痛みの原因が複雑であるからこそ、手術以外の対策も重要です。

  • 薬物療法:痛み止めを使用するほか、不安が強い場合は心療内科等で抗不安薬などを処方してもらうことも有効な選択肢です。
  • 意識的な「距離」:鏡を過度に見る、あるいは極端に避けるといった行動を見直し、意識的に悩みから頭を離す時間を作ることも、心理的な悪循環を断ち切るきっかけになります。

よくあるご質問(Q&A)

脱脂・裏ハムラ後の痛みに関して、よくある疑問にお答えします。

Q. 術後1ヶ月ですが、目を動かすと痛いです。失敗でしょうか?
A. 術後1ヶ月~3ヶ月程度であれば、傷が治る過程(瘢痕化)でつっぱり感や痛みを感じることは珍しくありません。通常は時間の経過とともに和らいでいきますので、まずは半年程度様子を見ていただくことをお勧めします。

 

Q. 他院での脱脂後に痛みが残っています。診察してもらえますか?
A. はい、可能です。ただし、痛みの原因特定は非常に難しく、必ずしも外科的な解決(再手術)が適応とならない場合もあります。まずは現状を診断させていただきます。

まとめ

脱脂や裏ハムラ後の慢性的な痛みは、物理的な空洞化と心理的な要素が絡み合った複雑な問題です。
もし2〜3週間以上痛みが続き、頭痛や日常生活への支障がある場合は、一人で悩まずにクリニックへご相談ください。「精神的な側面も原因になり得る」と知っておくだけでも、心の負担が軽くなり、快方に向かうことがあります。

料金・リスク・副作用

当院のクマ治療の料金およびリスクは以下の通りです。

目の下のクマ取り(経結膜脱脂術)

※吉井健吾医師執刀の場合別途55,000円加算されます。

メニュー 通常 部分モニター 全顔モニター
経結膜脱脂術(両目) 275,000円 220,000円 154,000円
経結膜脱脂術(片目) 165,000円
眼窩脂肪注入オプション 55,000円
  • 内容:下まぶたをめくり、あっかんべをした状態で結膜を切開し、たるみの原因となっている脂肪を切除します。
  • リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、眼窩脂肪の取りすぎ・取り残し、下斜筋の損傷等
  • 税込み、局所麻酔代込みの価格となっております。
  • 別途 診察料(初診2,200円、再診1,100円)・静脈麻酔ショートの料金が必要になります。

裏ハムラ法

※吉井健吾医師執刀の場合別途55,000円加算されます。

メニュー 通常 部分モニター 全顔モニター
裏ハムラ法 451,000円 396,000円 330,000円
  • 内容:睫毛下または結膜を切開し、たるみの原因となっている脂肪を部分切除、 移動させて、凹みのある箇所に固定し直します。
  • リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、下眼瞼の外反、眼窩脂肪の取りすぎ・取り残し、下斜筋の損傷等

参考のyoutubeはこちら

本コラムの内容を動画でも詳しく解説しています。

 

 

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日付: 2026年1月26日  カテゴリ:形成外科手術

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