こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
「豊胸手術って、実際どんなことをするの?」 「痛そうだけど、安全面は大丈夫?」
このような疑問をお持ちの方も少なくないのではないでしょうか。今回は、シリコンインプラントによる豊胸手術の具体的な手順と、手術で最も重要視される安全対策について、当院統括医師の吉井健吾医師が分かりやすく徹底解説いたします。手術のイメージを掴みづらいと感じていた方も、きっと安心して読み進めていただけるはずです。
シリコン豊胸手術の具体的な手順
局所麻酔の実施
- 手術はまず、局所麻酔から始まります。特に、皮膚を切開し、皮下組織を剥離して大胸筋に到達する「入り口」の部分は、患者さんが最も痛みを感じやすい箇所とされています。そのため、この部分に広範囲にわたって丁寧に麻酔が施され、患者さんの不快感を最小限に抑える配慮がなされます。
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手術開始と「正しい層」の確認
- 麻酔が効いたことを確認し、手術が開始されます。まず皮膚と皮下組織が切開されますが、ここで最も重要なのが、インプラントを挿入する「正しい層」に入っているかの確認です。正しい層であれば、指でもスムーズに剥離できるほどであり、出血も少ないのが特徴です。この初期段階での正確性が手術の成否を大きく左右します。
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追加麻酔(Tumescent液)の注入と剥離の進行
- ある程度の剥離が進んだら、「Tumescent(チュメセント)液」と呼ばれる薄められた麻酔液が注入されます。これは、麻酔薬の血中濃度が過度に高まり、患者さんに危険な状態が生じるのを防ぐため、生理食塩水などで適切に希釈された特別な麻酔液です。 このTumescent液が、正しい層に確実に入っていることを確認しながら、金属製の剥離棒を用いて広範囲に剥離を進めます。正しい層であれば、剥離棒はするすると抵抗なく進む感触があり、この患者さんの場合も非常にスムーズに進み、出血も少ない様子が紹介されています。
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剥離器具による徹底した剥離
- さらに「イコノクラスト」という器具を使って、特に指では届きにくい内側部分など、より広範囲にわたる剥離を行います。この際、「メリメリ」という音が聞こえることがあり、これは骨の下端までしっかりと剥離が進んでいる証拠です。その後、「腸ベラ」という器具で最終確認を行います。 もしこの時点でインプラント挿入時に抵抗となる筋が残っていれば、それを押し切るように剥離を進めます。術後の自然な仕上がりやトラブル防止に直結する重要な工程です。
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インプラントの挿入
- 剥離が完了し、インプラントのための適切なスペースが確保されたら、「ケラーファンネル」という、まるで生クリームを押し出すような器具を使ってインプラントが挿入されます。 ここでも、再度「インプラントが入る正しい層であるか」が厳しく確認されます。挿入後、形が自然で希望通りのサイズアップが達成されているかを入念に確認します。
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閉創と術後確認
- インプラント挿入後、まず皮下組織が縫合され、次に皮膚の層が丁寧に閉じられます。当院では、最初から最後まで一人のドクターが担当するという方針が採られており、手術の一貫性と責任体制が確保されています。 手術終了後、局所麻酔で覚醒している患者さんに対し、術野に溜まりがないか、バストの形が綺麗か、痛みがないかなどを確認します。患者さん自身も鏡で最終的な形をチェックし、満足度を確認できるため、安心して手術を終えられます。
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術後固定
- 最後に、「バストバンド」と呼ばれる専用のバンドでバストを固定します。特に下の方を「うっとなるぐらい」きつく締めるよう指示され、シャワー時を除いて1週間装着します。このバンドは、インプラントの定着を助け、ダウンタイム中の重要なケアとして、1週間後に抜糸が行われるまで続きます。
豊胸手術で最も重要視される安全対策
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徹底した「正しい層」の確認と維持
- 手術全体を通して、最も繰り返し強調されるのが「層を間違えていないか」という確認です。インプラントを挿入する正しい層で剥離し、そこにインプラントを配置することが、合併症のリスクを最小限に抑え、自然で美しい仕上がりを実現するために不可欠です。正しい層での手術は出血も少ないため、医師は常にその兆候に注意を払っています。
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麻酔液の適切な濃度管理
- 大量の麻酔液を使用する際、麻酔薬の血中濃度が過度に高まると患者さんにとって危険な状態を招く可能性があります。そのため、生理食塩水などで希釈されたTumescent液を用いることで、麻酔効果を維持しつつ、麻酔薬の血中濃度が上がりすぎるのを防ぎ、安全性を確保しています。
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抵抗となる組織の完全な剥離
- インプラントをスムーズに挿入し、術後にインプラントが不自然に感じられたり、しこりのようになったりするのを防ぐためには、挿入スペースとなる組織を完全に、かつ均一に剥離しておくことが極めて重要です。剥離棒が抵抗なく動くことで、この状態が確認され、術後の仕上がりの美しさにも大きく影響します。
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一貫した医師による責任体制
- 手術の全工程を最初から最後まで一人のドクターが担当するというクリニックの方針は、手術の一貫性を保ち、何かあった際の責任の所在を明確にする上で、患者さんにとって安心感につながる重要な安全対策の一つと言えるでしょう。
まとめ
このように、シリコン豊胸手術は、単にインプラントを挿入するだけでなく、細部にわたる丁寧な作業と、何よりも患者さんの安全を最優先に考えた厳格な手順が踏まれています。
豊胸手術をご検討中の方にとって、この記事が手術への理解を深め、安心して一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。もしご興味があれば、吉井医師のYouTubeチャンネルで実際の施術動画をご覧いただくことをお勧めします。
詳しくはこちらをご覧ください:https://www.ochanomizubiyou.com/surgery/breast.html
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