こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
目の下のクマは、顔の印象を大きく左右する美容の悩みの一つです。若い頃からクマに悩まされ、美容医療による治療を受けた方も少なくないでしょう。しかし、「一度治療すれば安心」とばかりは言えないかもしれません。実は、加齢に伴う身体の変化、特に頭蓋骨の変化がクマの再発に大きく影響する可能性があると考えます。
今回は、なぜ加齢によってクマが再発してしまうのか、そしてその背景にある「頭蓋骨の変化」とは具体的にどのようなものなのか、さらに、再発してしまったクマに対してどのような対策が考えられるのかについて、当院統括医師の吉井健吾医師が詳しく解説していきます。
クマ治療の「再発」とは?加齢がもたらす変化の全体像
「クマ治療を受けたのに、またクマが目立つようになってきた…」そんな経験をされている方もいらっしゃるかもしれません。実は、加齢に伴う体の変化は、皮膚や脂肪組織だけでなく、顔の骨格にも影響を及ぼし、クマの再発に繋がることがあるのです。
年齢を重ねるにつれて、私たちの顔には様々な変化が訪れます。まず、多くの方が実感されるのは「皮膚の伸びやシワの増加」でしょう。コラーゲンやエラスチンの減少により、皮膚の弾力性が失われ、たるみが生じやすくなります。また、顔の「脂肪組織の萎縮や下垂」もよく知られた変化です。特に頬の脂肪が減少し、顔全体が痩せた印象になったり、重力によって下方に移動したりすることで、影ができやすくなります。
これらの変化は、目の下のたるみや影として現れる「クマ」に直接影響を与える要因となります。しかし、これらの目に見えやすい変化以上に、「頭蓋骨の変化」がクマ治療の再発に大きな影響を与えている可能性があると考えています。一般的にはあまり話題に上らないこの頭蓋骨の変化こそが、クマの根本的な問題に関わっているかもしれないのです。
見落とされがちな真犯人?加齢に伴う「頭蓋骨」の変化
「骨が痩せる」と聞くと、骨粗鬆症を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、体全体の骨が痩せてくるように、頭蓋骨もまた、加齢とともに変化していくことが知られています。特に女性の場合、ホルモンバランスの変化なども影響し、骨密度の減少が起こりやすくなると言われています。
この加齢に伴う頭蓋骨の変化が、クマ治療の再発と深く関係していると考えています。頭蓋骨は顔の土台であり、その形やボリュームが変化することで、皮膚や脂肪といった軟部組織の位置や状態にも影響が及ぶのは当然のことと言えるでしょう。
具体的に、どのような頭蓋骨の変化がクマに影響を与えるのでしょうか。
具体的にどう変わる?頭蓋骨の変形とクマへの影響
加齢に伴う頭蓋骨の変化は、顔の様々な部分で起こりますが、特にクマ治療に影響が大きいと考えられるのは、以下の部位です。
1. 眼窩(がんか)の骨の広がり
目の周りの骨を「眼窩」と呼びますが、この眼窩の骨が加齢とともに広がり、骨が減ってくることが指摘されています。骨が減ることで、目の周りの穴が相対的に大きくなるイメージです。 眼窩が広がると、その中にある眼窩脂肪(目の下のふくらみの原因となる脂肪)を支える土台が不安定になります。吉井医師は、これにより眼窩脂肪が「雪崩のようにずり落ちてくる」可能性があると説明しています。これは、正確なデータがあるわけではなく、あくまで可能性として考えられる現象ですが、目の下のふくらみやたるみを悪化させる要因となり得るでしょう。
2. 上顎(じょうがく)骨の前面のへこみ
頬の前面、特に目のすぐ下の部分の骨を形成する「上顎骨」も、加齢とともに変化します。具体的には、頬の前面の骨がへこんでくる傾向があるのです。 この頬の前面の骨がへこむと、目のすぐ下にあった部分が相対的に出っ張って見えるようになります。たとえ目の下の脂肪自体が大きく変化していなくても、土台となる骨がへこむことで、目の下の脂肪がより目立つようになり、クマとして認識されやすくなるのです。
3. こめかみ部分のへこみ 目の周りだけでなく、こめかみ(側頭部)の骨も加齢とともにへこんでくることがあります。直接的にクマの原因となるわけではありませんが、顔全体のボリュームロスとして、顔の印象を老けて見せる一因となり得ます。
これらの頭蓋骨の変化は、皮膚や脂肪のたるみと複合的に作用し、クマを悪化させたり、一度治療したクマが再発したりする主要な要因となり得ると考えています。
若い頃の治療後も安心できない?加齢によるクマの再発メカニズム
「若い頃にクマ治療を受けたから、もうクマの心配はない」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、上記の頭蓋骨の変化を考えると、そうではない可能性が浮上してきます。
吉井医師は、たとえ若い頃にクマ治療を受けていたとしても、「おばあちゃんになってきた時に、骨の痩せによってまたクマが出てくる」ということが十分にあり得ると述べています。これは、クマの治療が一時的な症状の改善に留まるのではなく、顔の骨格の変化という長期的な視点での対応が必要であることを示唆しています。
加齢による頭蓋骨の変化は、予測が非常に困難な部分が多いです。10年後、20年後の自分の顔がどのように変化しているかを正確に予測することはできません。そのため、「クマ治療は必ず再発しない」といった保証は難しく、困った時にケースバイケースで対応を考えることが重要になってきます。
加齢に伴うクマ、その時どうする?適切な治療アプローチ
では、加齢に伴う頭蓋骨の変化が原因でクマが再発してしまった場合、どのような治療が考えられるのでしょうか?当院では、「ボリュームが減ってきている」という変化に対しては、主に「注入治療」が効果的であると考えています。
1. ヒアルロン酸注入
加齢によって骨がへこみ、顔のボリュームが失われた部分には、ヒアルロン酸注入が有効な選択肢となります。特に60代、70代といった年齢層では、脂肪注入よりもヒアルロン酸注入が推奨されるケースが多いようです。これは、注入された脂肪が年齢とともに吸収されやすくなる傾向があるため、ヒアルロン酸の方が安定した効果を期待できるという考えに基づいています。 ヒアルロン酸は、減少した骨のボリュームを補い、目の下のくぼみや段差を自然に埋めることで、クマを目立たなくする効果が期待できます。
ヒアルロン酸注入:内容:ボリュームの減少等で影ができる原因部位に注入することで、しわやたるみを改善、目を大きく見せたり、唇をふくよかにしたり、鼻を高くする等、パーツ形成もできる治療です。
リスク・副作用:痛み、腫れ、赤み、感染、アレルギー、皮膚の血行障害、視力障害等
料金:68,200円~※料金は変更となる可能性がございます
2. ミッドフェイスリフト
「ミッドフェイスリフト」という治療法もあります。これは、下がってきてしまった頬の組織を下まぶたの切開と同時に引き上げる手術です。たるみを改善し、顔全体をリフトアップする効果が期待できますが、ボリュームロスそのものに対する対応としては不十分であると考えています。そのため、ボリュームの減少が主な原因であるクマの再発に対しては、注入治療がより頻繁に選択される傾向にあると述べています。
これらの治療選択肢は、個々の顔の状態や加齢の変化の程度によって最適なものが異なります。重要なのは、その都度、ご自身の状態に合わせて適切な治療法を検討することです。
ミッドフェイスリフト内容:睫毛下または結膜を切開し、たるみの原因となっている脂肪を部分切除、 移動させて、凹みのある箇所に固定し直します。
リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、下眼瞼の外反、眼窩脂肪の取りすぎ・取り残し、下斜筋の損傷等
料金:165,000円~※料金は変更となる可能性がございます
まとめ:長期的な視点でクマと向き合う
今回の記事では、加齢に伴う頭蓋骨の変化が、目の下のクマの再発に大きな影響を与える可能性があることについて解説しました。皮膚や脂肪組織だけでなく、顔の土台である骨格の変化も、クマの治療を考える上で非常に重要な要素となります。
加齢による変化は予測が難しいため、クマ治療は「一度で終わり」という考え方ではなく、長期的な視点で、変化に合わせて対応していくことが求められます。若い頃にクマ治療を受けた方も、将来的に再びクマが気になるようになる可能性を理解し、その際には、ご自身の現在の状態に合わせた最適な治療法を見つけることが大切です。
クマ治療について詳しくはこちら:https://www.ochanomizubiyou.com/surgery/kuma.html
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日付: 2025年9月26日 カテゴリ:形成外科手術