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こんにちは!お茶の水美容形成クリニックでございます。
近年、美容医療、特に目の下のクマ治療(脱脂術)に関する情報がSNS上で大きな話題となり、時には議論を呼んでいます。特にご高齢の患者様の治療例が取り上げられた際、その術後経過について「失敗ではないか」といった懸念の声が上がることも少なくありません。
最近SNSで注目を集めた70代女性のクマ治療(脱脂)の事例を参考に、高齢者におけるクマ治療特有の課題、考えられるリスク、適切な治療選択の重要性について解説します。
1. SNSで話題となった「術直後」の評価と注意点
X(旧Twitter)やTikTokで拡散された、ご高齢の患者様の脱脂術後の動画では、術後の目元の様子(眼球の位置のずれ、上まぶたの二重のラインのずれなど)が「明らかに失敗ではないか」という印象を視聴者に与えました。
美容手術の経験がない方が動画をパッと見た場合、その状態を「失敗」だと断定してしまうかもしれません。しかし、医師から見ると、術直後の状態だけでは、本当に失敗かどうかを断定することは難しいという側面があります。
術直後に目元が不自然に見える原因として、以下の要素が考えられます。
- 麻酔や浮腫の影響:手術直後は麻酔の影響で、目を動かす筋肉(下斜筋など)の動きが一時的に麻痺してしまい、斜視のような状態(目が通常と違う方向を向く)に見える可能性があります。 [00:01:36]
- ダウンタイム中の変化:手術直後の腫れや内出血の影響で、組織が通常とは異なる状態に見えることがあります。
もしクマ取りの際に、実際に目の動きを支配する筋肉(下斜筋)を切ってしまった場合は、斜視になってしまうリスクはありますが、術直後であれば麻酔の影響である可能性も考慮されます。したがって、最終的な治療結果を見るためには、腫れが落ち着いた後の経過を待つ必要があります。
また、このような「おかしくなっているように見える動画」をあえてアップロードし、再生数やインプレッションを稼ぐという戦略的なマーケティング(バズらせる)の意図があった可能性も指摘されています。[00:04:36]
2. 高齢者における脱脂単独治療の適用とリスク
今回話題になったケースのように、60代や70代の患者様に対して脱脂(脂肪を取る手術)を単体で行うことは、一般的には適応外であることが多いです。
高齢になるほど、組織(皮膚、筋肉など)は弱く、柔らかくなっています。このような状態で目の下の脂肪を取り除いてしまうと、以下のリスクが高まります。
- 目の落ち込み(へこみ感)の増大:脂肪を取り除いたことで、目が落ち込んだり、上まぶたがへこんだりするリスクが高まります。[00:06:09]
- シワの増加:脂肪の突出(出っ張り)が解消されても、皮膚のたるみや弱さから、術前よりも明らかにシワが寄って見える可能性が高くなります。
特に、術直後の写真や動画は光を強めに当てて撮影されていることが多く、多少のシワは分かりづらくなっている傾向があります。それにもかかわらずシワが確認できる場合、腫れが落ち着いた後にはさらに目立つことが予想されます。患者様ご本人がその変化を許容できるかどうかが非常に重要です。
3. 高齢者に適した治療選択肢と「すり合わせ」の重要性
高齢の患者様の場合、たるみやシワを改善し、若々しい目元を取り戻すためには、脱脂術に加えて他の処置を組み合わせるか、切開を伴う手術が有効である確率が高くなります。
- 裏ハムラまたは余剰皮膚切除の併用:皮膚のたるみが強い場合、脂肪処理に加えて皮膚を切除して引き上げる、あるいは脂肪を移動させることでシワ・凹凸の改善を図ります。
- 脂肪注入やヒアルロン酸注入の併用:脱脂を行う際に、将来的なへこみやシワの発生を予防・軽減するために、ボリュームを補う方法です。
治療において最も大切なのは、ドクターと患者様の間で何を優先するかについての綿密な「すり合わせ」です。
- 「とにかく脂肪の出っ張りをなくしたい」という目的を優先し、ある程度のシワが残ることを許容できるのであれば、切らない方法(脱脂+注入療法)が選択肢となります。
- 「15年前のようなハリのある目元に若返りたい」という希望がある場合は、切開による皮膚のタイトニングを検討する必要があります。
4. よくある質問(Q&A)
Q. クマ取り後に斜視(目がずれる)になることはありますか?
非常に稀ですが、リスクとしてゼロではありません。術直後の場合は麻酔による一時的なものが多いですが、稀に下斜筋の損傷などが原因で起こる可能性もあります。元々斜視の傾向がある方は、術後に目立ちやすくなることもあるため、事前の診察が重要です。[00:05:35]
Q. 70代でも「切らないクマ取り」は可能ですか?
可能ですが、脂肪を取るだけでは皮膚が余ってシワが増える可能性が高いです。そのため、当院では脂肪注入を組み合わせるか、あるいは皮膚も一緒に引き上げる術式をご提案することが一般的です。
Q. 手術が失敗したかどうかはいつ分かりますか?
術後すぐは強い腫れや内出血があるため、正確な判断はできません。最低でも1ヶ月、完成形としては3〜6ヶ月程度の経過を見て判断することになります。
5. 料金・リスク・副作用について
※料金は変更となる可能性がございます。また、個人差により追加の処置が必要になる場合があります。
| ①裏ハムラ法 | |||
|---|---|---|---|
| 施術名 | 通常 | 部分モニター | 全顔モニター |
| 裏ハムラ法 | 451,000円 | 396,000円 | 330,000円 |
| キャンペーンモニター ※山田医師担当 |
– | 352,000円 | 275,000円 |
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※吉井健吾医師執刀の場合別途77,000円加算されます。 内容:睫毛下または結膜を切開し、たるみの原因となっている脂肪を部分切除、移動させて、凹みのある箇所に固定し直します。 リスク・副作用:腫れ、内出血、感染、下眼瞼の外反、眼窩脂肪の取りすぎ・取り残し、下斜筋の損傷等 |
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| ②ヒアルロン酸注入 | ||
|---|---|---|
| 施術名 | 通常 | モニター |
| ヒアルロン酸 1cc (ボルベラ・ボリフト・ボリューマ・ボラックス) |
77,000円 | 68,200円 |
| ヒアルロニダーゼ 1ml | 22,000円 | – |
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※ボトルキープ式・2か月保存可能、カニューレ・局麻代込 内容:凹みに注入し、しわやたるみを改善、パーツ形成を行う治療。ヒアルロニダーゼはヒアルロン酸を分解・溶解します。 リスク・副作用:痛み、腫れ、赤み、感染、アレルギー、皮膚の血行障害、視力障害等 |
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| ③お顔の脂肪注入(目の下・ゴルゴ・額など) | ||
|---|---|---|
| 部位数 | 通常 | モニター |
| 1部位 | 220,000円 | 154,000円 |
| 2部位 | 396,000円 | 264,000円 |
| 3部位 (以降1部位追加につき+88,000円/モニター+72,600円) |
495,000円 | 363,000円 |
| ナノリッチ・コンデンスリッチオプション | 44,000円 | |
|
内容:太腿や腹部から脂肪を吸引し、お顔に加工・注入する手術。 リスク・副作用:内出血、腫れ、感染、凸凹、しこり、拘縮、引きつれ、神経障害等 |
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| ④ピコフラクショナル(表面麻酔代込) | ||
|---|---|---|
| 部位 | 1回 | 5回 |
| 全顔 | 22,000円 | 96,800円 |
| 目元 | 16,500円 | – |
| 頬 / 鼻 | 各 8,800円 | 各 38,720円 |
|
内容:レーザーをフラクショナル照射し、シワや毛穴、肌のハリを改善します。 リスク・副作用:色素沈着、色素脱失、シミの取り残し、炎症、肝斑の増悪、熱傷等 |
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クマ治療を検討される際は、ご自身の希望と、それに伴うリスクを十分に理解し、ドクターと納得のいくまで話し合うことが、満足度の高い結果を得るための第一歩となります。
