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目の下のクマは、疲れた印象を与えたり、老けて見えたりする原因となるため、多くの方が改善を望まれるお悩みの一つです。当院でも、目の下のクマ治療である裏ハムラ法は非常に人気の高い施術であり、多くの患者様にお受けいただいております。
裏ハムラ法とは、目の下のたるみやクマの原因となる眼窩脂肪(がんかしぼう)(※目の奥にあるクッション材のような脂肪)を、凹んでいる部分へ移動させて固定することで、目の下の凹凸を滑らかにする手術です。この裏ハムラ法にはいくつかの術式があり、近年その方法が進化し多様化しています。今回は、お茶の水美容形成クリニックの吉井 健吾統括医師と藤中 玲医師が、裏ハムラ法の進化について解説します。
進化する「裏ハムラ法」の種類と当院での考え方
裏ハムラ法は、脂肪の固定方法によって大きくいくつかの種類に分けられます。それぞれの術式にはメリット・デメリットがあり、患者様のご状態によって適切な方法を選択することが重要です。
1.伝統的な「内固定法」
内固定法は、目の内側からアプローチし、移動させた眼窩脂肪を骨膜(こつまく)(※骨を覆う膜)などの骨側にしっかりと固定する術式です。吉井医師も長年採用している、古典的かつ信頼性の高い方法の一つです。
- 特徴:脂肪を骨側にしっかりと固定するため、移動させた脂肪が不安定になりにくいとされています。また、眼窩隔膜(がんかかくまく)(※眼窩脂肪を包む膜)も一緒に固定することで、再発のリスクを低減する効果が期待できます。
- 手術時間:当院では、慣れた医師で40~60分程度が目安です。
- 難易度:脂肪を剥離する際に、固定のための「かけ」を作るなど、繊細な技術と経験が必要とされます。
2.簡便な「外固定法」
外固定法は、移動させた眼窩脂肪を、皮膚の表面から糸を出して固定する術式です。この方法は術式自体が比較的容易で、手術時間の短縮につながるという特徴があります。
- 特徴:脂肪を固定する際に、深部の剥離の厚みを細かく意識する必要がないため、手技が簡便です。
- 手術時間:20~30分程度と、内固定法に比べて短い時間で行うことが可能です。
- デメリット:
- 約1週間、皮膚の表面に固定用の糸が露出した状態が続きます。これにより、患者様によってはダウンタイム中の外見に抵抗を感じる場合があります。抜糸のために再来院が必要です。
- 固定を解除した後、脂肪が浮きやすい傾向が見られることがあります。これにより、再発のリスクが高まる可能性も指摘されています。
- 眼窩隔膜が固定されないため、脂肪の安定性において内固定法に劣る場合があります。
このような理由から、当院では患者様の負担や長期的な安定性を考慮し、外固定法を積極的に推奨しておりません。
3.新しい選択肢「特殊な針を用いた内固定法」
近年、韓国などで開発された特殊な針(例:EGTコンなど)を用いることで、従来の難しさを解消し、より手軽に行える内固定法が登場しています。
- 特徴:アプローチは内固定法と同じですが、特殊な針を使用することで、比較的容易に深部の脂肪を引き込み、内部で固定することが可能になります。脂肪を奥深くまで引き込めるため、外固定法のような脂肪の浮きが少ない点が特徴です。
- 手術時間:20~30分程度と、外固定法と同程度の短時間での施術が期待できます。
- メリット:
- 経験の浅い医師でも比較的早期に習得しやすく、安定した結果につながりやすいと考えられています。
- アジア人の骨格(欧米人に比べて目の幅が狭い、組織が硬いなど)にも比較的適応しやすいとされています。
- 従来の裏ハムラ法のネックであった手術時間の長さや侵襲度(体への負担)を改善し、ダウンタイムの短縮にもつながる可能性があります。
- デメリット:眼窩隔膜は固定されません。特殊な針は高価ですが、代替となる一般的な針(カテラン針など)でも応用は可能です。
この新しい術式は、裏ハムラ法の普及と、より多くの患者様がこの治療を受けやすくなる可能性を秘めています。
| 術式 | 特徴 | 脂肪の固定位置 | 眼窩隔膜の固定 | 手術時間(目安) | 患者様の負担 | 当院での見解 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 伝統的な内固定法 | 骨膜側に脂肪をしっかり固定 | 骨側(骨膜など) | 行う | 40~60分 | 皮膚表面に糸が出ない | 信頼性が高く安定した結果が期待できる |
| 簡便な外固定法 | 皮膚の表面から糸を出して固定 | 皮膚側 | 行わない | 20~30分 | 約1週間皮膚に糸が露出、抜糸が必要 | 患者負担や安定性を考慮し推奨せず |
| 特殊な針を用いた内固定法 | 特殊な針で内部に脂肪を引き込み固定 | 内部 | 行わない | 20~30分 | 皮膚表面に糸が出ない | 簡便性と安定性を両立する新しい選択肢として注目 |
※上記は一般的な特徴であり、効果や経過には個人差があります。
当院が考える「裏ハムラ法」の今後
裏ハムラ法の術式は多様化・簡略化が進んでおり、従来の「こだわり」や「難易度」といった概念が変化しつつあります。手技が簡便になり、手術時間が短縮されることで、より多くの医師がこの治療を手がけやすくなる可能性があります。
しかし、吉井医師は「最終的には、単に短時間でできるだけでなく、患者様の状態に応じた処置をどこまで丁寧にできるかが重要です。初回の方だけでなく、他院修正や複数回のクマ治療にも対応できるよう、深い解剖学的知識と熟練した技術を持つことが望ましいと考えています。」と語ります。
当院では、簡便な術式の登場により裏ハムラ法が普及することは、患者様にとって良い傾向であると捉えています。しかし、手術の根本的な目的は、患者様にご満足いただける安定した結果を提供することにあります。そのためには、単に手技が簡単であるだけでなく、長期的な効果や安全性、そして患者様の期待に応えるための判断と技術が不可欠だと考えております。
目の下のクマ治療は、一人ひとりのお顔立ちやクマの状態によって、適切なアプローチが異なります。お茶の水美容形成クリニックでは、患者様のお悩みを丁寧にヒアリングし、最新の知見と熟練した技術に基づき、それぞれの患者様に合った方法ご提案いたします。クマ治療をご検討中の方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
よくあるご質問(Q&A)
Q. 裏ハムラ法とはどのようなクマ治療ですか?
A. 裏ハムラ法は、目の下のたるみやクマの原因となる眼窩脂肪(がんかしぼう)を、凹んでいる部分へ移動させて固定することで、目の下の凹凸を滑らかにする手術です。目の下のクマを改善し、若々しい印象を目指したい方に選ばれています。
Q. 裏ハムラ法にはいくつかの術式があると聞きましたが、どのような違いがありますか?また、当院ではどの術式を行っていますか?
A. 裏ハムラ法には、脂肪の固定方法によって主に以下の3つの術式があります。
- 伝統的な内固定法:移動させた脂肪を骨膜などの骨側にしっかりと固定する方法です。安定性が高く、長期的な効果が期待できます。
- 簡便な外固定法:皮膚の表面から糸を出して脂肪を固定する方法です。手技が比較的容易ですが、固定用の糸が約1週間露出する点や、長期的な安定性から当院では積極的に推奨しておりません。
- 特殊な針を用いた内固定法:特殊な針を使用し、比較的容易に深部で脂肪を固定する方法です。従来の難しさを解消しつつ、安定性も期待できる新しい選択肢として注目されています。
当院では、患者様のご負担や長期的な安定性を考慮し、伝統的な内固定法や特殊な針を用いた内固定法を中心に、患者様のお悩みに合わせた方法をご提案しております。
Q. 裏ハムラ法のダウンタイムはどのくらいですか?
A. 裏ハムラ法のダウンタイムには個人差がありますが、一般的に術後の腫れや内出血は1~2週間程度続くことがあります。内固定法や特殊な針を用いた内固定法では、皮膚の表面に糸が露出することはありません。新しい特殊な針を用いた術式では、手術時間の短縮やダウンタイムの軽減につながる可能性も期待されています。詳細は診察時に医師よりご説明させていただきます。
Q. 自分に合った裏ハムラ法の術式はどのように決まるのですか?
A. 目の下のクマの状態は、一人ひとりのお顔立ちや皮膚・脂肪のつき方によって大きく異なります。そのため、当院では担当医師が患者様のお悩みを丁寧にヒアリングし、深い解剖学的知識と熟練した技術に基づき、それぞれの患者様に合わせた治療法をご提案いたします。患者様のご希望やライフスタイルも考慮しながら、適切な選択肢を一緒に検討させていただきます。
